リファレンスチェックの質問内容について

採用担当者にとって、候補者のキャリア、スキル、仕事ぶりを把握できるリファレンスチェックは、採用過程において重要な施策です。
リファレンスチェックを実施することで、書面や面接ではわからない採用候補者の詳しい情報収集が可能です。
コロナウィルスの蔓延に伴ってオンラインでの就活も増加し、リファレンスチェックの重要性は今後も増していくことが予想できます。
そこで今回はリファレンスチェックについて理解を深めるために、実際にどのような質問事項があるのか解説していきます。
リファレンスチェックを実施する流れとともに紹介しますから、本記事でリファレンスチェックについての理解を深めてみてください。

リファレンスチェックの流れ

リファレンスチェックには大きく分けて2つのパターンがあります。

  1. 候補者自身に推薦者を紹介してもらうパターン
  2. 採用担当者または外部業者が推薦者を決定するパターン

前提として採用候補者からの同意も必要ですから、事前にリファレンスチェックの目的について説明し、本人からの同意を得たうえで行います。

候補者自身に推薦者を紹介してもらうパターン

このパターンでは以下の流れでリファレンスチェックが進みます。

  1. 候補者が推薦者を探す
  2. 推薦者が決定したら、企業は推薦者と日程を調整する
  3. リファレンスチェックの質問内容を決める
  4. 予定した日程でリファレンスチェックを実施する
  5. 内容をレポートとしてまとめる

候補者自身に推薦者を探してもらうことから、候補者に負担が掛かることは承諾を得る段階で理解してもらったほうがよいでしょう。
また、企業側は候補者と推薦者の不正防止対策を組み込んだうえで、リファレンスチェックを行う必要があります。

採用担当者または外部業者が推薦者を決定するパターン

このパターンでは以下の流れでリファレンスチェックは進みます。

  1. 指定した推薦者の連絡先を確認する
  2. 企業と推薦者で相談して日程を調整する
  3. リファレンスチェックの質問内容を決める
  4. 予定した日程でリファレンスチェックを実施する
  5. 内容をレポートとしてまとめる

基本的な流れは同じですが、企業側または外部業者が推薦者を指定する点に違いがあります。
ただし、このパターンでも採用候補者や推薦者が不正を働かないように、対策をとっておくことは必要です。
質問内容を決めるときには、採用候補者と推薦者でしか知りえない事実についての質問も用意し、不正を働けないように対策を施しましょう。

リファレンスチェックの具体的な質問内容は?

次にリファレンスチェックで質問すべき内容についても確認しましょう。
リファレンスチェックの質問は3つのカテゴリーに分かれます。

  • 勤務実績について
  • スキルについて
  • 人物像について

それぞれのカテゴリーについて、どのような質問内容があるのか見ていきます。

勤務実績について

現職における勤務態度、遅刻や欠勤、在籍期間などについて確認する項目です。

  • 在籍期間は〇年〇月~〇年〇月で相違ありませんか?
  • 以前別の会社で働いていたことはありますか?
  • 遅刻や欠勤、早退などは多くありませんでしたか?
  • 仕事内容、役職に相違はありませんか?
  • 勤務状況について印象に残っていることがあれば教えてください

上記のように勤務中の態度、事前の申告内容に間違いがないか質問します。
些細な記憶違いであれば問題になりませんが、勤務態度に関して嘘の申告があれば、転職後も態度を改めない可能性が高いと判断すべきです。

スキルについて

スキルでは仕事においてどのような実績を残したか、役割に対する仕事ぶりを確認します。

  • 候補者はどのような実績・成果を残しましたか?
  • 勤務においてリーダーシップを発揮していましたか?
  • 長所や短所はどのような部分ですか?
  • 課題解決能力はありましたか?
  • 候補者の部下に対してマネジメントはできていましたか?

実務上で必要となる能力、実績について確認しましょう。
特に候補者がアピールしている実績部分に関しては、誇張表現がされていないか第三者の客観的な評価でチェックします。

人物像について

候補者のコミュニケーション能力や性格について第三者から聴取し、面接以外での人間性について確認します。

  • 職場での周囲とのコミュニケーションはどうでしたか?
  • 推薦者と候補者との関係性はどのようなものですか?
  • 職務遂行において責任感を持って臨んでいましたか?
  • 問題が発生したときの対処はどうでしたか?
  • チームにおける人間関係ではどのような役割を果たしていましたか?

候補者の人物像について第三者から確認することで、企業の理念、カルチャーと適合しているか評価します。
トラブルを起こしがちな人物であるなら、企業としても雇用後のリスクが高いと判断できるからです。

まとめ:質問内容は企業で必要な指標をまとめて行う

リファレンスチェックは推薦者とのやり取りを介して行うことになるため、質問内容は必要な指標となるものに絞って行いましょう。
企業にとって重要視する内容は異なりますから、雇用後のミスマッチを防ぐためにも重要なポイントです。
リファレンスチェックを行うときは質問内容をよく検討して、最小限の質問で候補者について理解が深められる対策を行いましょう。

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